企業名 | 株式会社リベラル |
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所在地 | 三田市南が丘2-4-13 |
事業内容 | サービス業 |
従業員数 | 51人( 男性7人、女性44人) |
冊子掲載 | 平成27年度 WLBな会社ガイド-兵庫版 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
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株式会社リベラル 子育て中の女性が働きやすい職場づくり
★事業所内託児所の整備 ★パートから短時間正社員への登用 ★多様な働き方の実現(フレックスタイム制の導入) |
リベラルでは、5年前の清掃事業の受託をきっかけに、子育て中の女性が気兼ねなく働ける理想の職場づくりを推進。さらに2015年には短時間正社員制度を導入し、パート従業員の中から2人を社員として登用するなど、やりがいを持って働き続けられる組織づくりにも着手しています。
事業所内託児所。子育て中の社員も安心して作業現場に向かい仕事に集中できます。
子育てしながら働ける仕事内容
同社の主力事業である清掃事業部に所属する30数人の従業員は、子育て中の女性ばかりです。朝9時、三田市の事業所から出発するバスに乗り合わせて受託先である神戸市内の会員制リゾートホテルに向かいます。3人1チームとなって清掃を担当。
清掃する客室数は1日合計60部屋余りです。全てが終了するのは15時。再びバスで本社に戻った後に解散してからでも、保育園の迎えに十分間に合います。「子育て中の主婦が働くにはちょうどいい時間の仕事なので、少しずつ受託を増やし、子育てしながらでも働ける場を増やしていきたい」と、石井幸子社長は話します。
石井社長は3人の子育てをしながら、派遣社員としてさまざまな職種を経験してきました。「女性が働くことへの理解が今ほどない時代。子どもが熱を出した時など先輩の女性社員の助けを借りながら何とか続けてこられました。子育て中の女性が働きやすい職場を自らの手でつくり、自分が先輩に支えていただいた分を今度は次の世代に還元したいと思い、15年前に創業しました」と思いを語ります。
子どもと一緒に働く子連れワークも容認。
一人一人の状況に合った労働環境を
総務部でパートとして働く坂東薫さんは、1歳の娘を預ける保育園を見つけられないでいた2年前、石井社長から「入園が決まるまでの間、会社に連れてきてもいいから」と言われて入社を決めました。保育所が決まるまでの約半年間、他の従業員の協力もあり子連れワークを続けることができました。「制度をつくって受け入れるというより、それぞれの従業員の状況に合わせて働きやすい環境づくりを考えてきました」と石井社長。
フレックスタイム制の導入もその一つです。清掃業務に当たる9時45分から15時までをコアタイムに、1カ月スパンの中で勤務時間を調整できるようにしています。子どもの習い事で夕方早めに退社する日がある一方で、資料作りがたまっているときは朝早く来て仕事をするなど、それぞれが自由に時間の使い方を決めることができます。事業所内には託児所も整備。土曜、日曜、祝休日や夏休み、冬休みといった長期休暇中に開設されており、保育園、幼稚園、小学校に通う子どもを持つ従業員が利用しています。
短時間正社員に登用された宮藤さん(右)と楠本さん。よりやりがいを持てる環境が整備されています。
「制約感じる女性こそ力を発揮」
事業の継続性を考えた人事制度にも着手しています。その手始めとして2015年4月に短時間正社員制度(勤務時間8時間未満)を導入しました。それまでは従業員全員がパート職でしたが、清掃事業部の宮藤百合香さんと楠本貴子さんの2人が正社員に昇格しました。時給制から月給制になり、ボーナスも出るようになった一方で、勤務時間は固定されます。石井社長は「後継者を育てるためには、この会社で働き続けたいと思ってもらえる制度が必要です。清掃事業部の責任者としてパート従業員を引っ張っていってほしい」とその狙いを語ります。
同事業部の責任者を務める宮藤さんは「5年前にここに入社するまで、小さい子どもがいるのでどうしても急な休みが必要になるときがある、というだけで断られました。今までは環境を整えてもらう立場でしたが、これからはより働きやすい職場になるよう楠本と一緒に考えていきたい」と話します。また、楠本さんは「勤務時間が固定されたことで生活のリズムがつくりやすくなりました。今まで以上に頑張らないと」と意欲を見せます。
「この15年、さまざまな制約があって思うように働けない女性と接してきて、そのような人ほど引き切った弓のように、働き始めるとものすごい力を発揮するのを見てきました。清掃事業はどうしても体に負担が掛かるので、今後は業務請負の職域の幅を広げるとともに、正社員を増やしていきたい」と話す石井社長。女性の活躍の場のさらなる拡大を図っていきます。